生命保険のコンサルティングの実況中継をお送りしていました。私の友人(大手生保のセールスをやっているお義母さんから保険に加入。絶対解約できないと言っていたのに、わずか30分で解約を決意した)への、私の先生のコンサルティングです。無事コンサルティングは終了しました。
ご興味ある方は是非バックナンバーをご覧下さい。その上で、ここからの話をお読みいただいた方が、楽しく、かつ、分かりやすくなると思います。
「母さん、俺だからいいけどさ・・・あの保険、叔父さんや叔母さんや友達にも売っちゃったんでしょ。それに、知らないたくさんの人にも・・・良くないんじゃないの?」
なるほど、自分の息子からこんなことを言われてしまっては“息子は一体どんな話を聞かされ、洗脳されたのか?”と思って当然ですよね。
お義母さんは、こう続けました。
「まあ、確かに、私もこの仕事をしていて、時には反省することもありますよ。“お客さんのことよりも自分本位になってしまっているかも”って。でもね、それは仕事なんだから、ある程度は仕方ない、そう思っていたんです。特に、もうこの仕事、10年もやっていますから、会社のやり方があんまり良くないってことは、充分わかっていますしね・・・」
「この頃、解約されることが多いんですよ。それが必ずカタカナ生保への変更でしょ。解約したお客さんに話を聞いてみると、どの人も“もう、日本の生保とは一切話をしたくない”とか“話のレベルが全然違う”みたいな事を言われて・・・」
「そこに来て息子の話でしょ? 今までは、解約されたり、もう話は聞きたくないって言われても、あくまでお客さん相手だったけど、息子の言うように、もし、親戚や古くからの友達から“ヒドイ!”なんて言われたら、それこそ大変だと、ホントに不安になっちゃったんですよ。だから、息子は一体どんな話を聞いたのか、あなたと私の仕事とどこが違うのか、教えていただけたらって思ったんですよ」
それを聞いて、教官、
「いやー、嬉しいな。お聞きになりたいことには、何でもお答えしますよ」
いよいよ教官とお母さんの問答のスタートです。まず最初のお母さんの質問はこうでした。
「そう言っていただけるなら、率直にお聞きしますけど・・・どんなことを言って、私たちの契約を解約させたんですか?」
教官、笑いながらこう言いました。
「お義母さん、その“どんなこと言って解約させた”って言い方はないですよ。だって、私、一切“解約した方がイイですよ”なんて口にしてませんから。あと、念のため、私は“契約してくださいよ”“保険に入ってくださいよ”も、一度も口にしたことはないですよ」
お義母さん、怪訝な面持ちです。
「それで、契約、取れるんですか?」
「ええ。話をすれば、個人なら8割くらいは契約になりますよ」
「8割って、100人で8人ってことですか?」
「8割ですから8人じゃなくて、80人ですよ」
お義母さん、疑いの目で教官を見ています。教官もそれを感じたのでしょう。鞄から手帳を取り出してお母さんに見せたんですよ。
「これ、私のお客様帳ですけどね。ここに名前と日付が書いてあるでしょう?この、名前の前に○が付いている人が契約になった人。▲が契約にならなかった人。×も少しありますけど、これは私の方で、もう話をするのをやめた人なんです。・・・どうです? ○の数、8割ぐらいあるでしょう?」
お義母さん「あらあら、まぁ・・・ホント・・・」なんて言いながら、思わず手帳を手に取って、じっと見つめています。
「でも、一体どうやって・・・あのー、私たちのやり方とは全然違うんでしょうね?」
教官は笑顔でキッパリと言いました。
「ええ。全然違います!」
会談(対決?)が始まってわずか数分の内に、教官の成約率(約8割)を目の当たりにして、お義母さん、すっかり教官の話に興味津々になってしまいました。
「(仕事の仕方が)全然違うって・・・どこが違うんでしょうか。私は今まで、カタカナ生保にお客さんがどんどん乗り換えて行っちゃうのは、やっぱり男の人だから押しが強かったり、コネがたくさんあったり、仕事量が多かったり、あと、やっぱり女よりも男の人の話の方が信用されるのかな、ぐらいに思っていたんですけど・・・そういう事じゃないんですか?」
「そういう事じゃないですよ。だって、私なんか・・・ご覧になってもわかるでしょ、押しなんか全然強くないですから。しかも“保険に入って下さい”って、一切口にしないんですから、押しもなにもないですよ。それに、あなたの息子さんだって私の提案で保険を変えてしまうっていうことは、コネも関係ないですよ。仕事量だって、皆さんに比べたら、本当に少ないんですよ。私、週休3日を取るために、この仕事を選んだんですから。夜だって早く家に帰りますしね。夏なんか、暗くなる前に、いつも家に着いてますよ」
教官はここで一つウソをついていました。仕事は早く終わっても、夜遅くまでベロベロになって飲んでいることがしばしば・・・
「どこが違うかというと、まあ、細かい部分で違うところはたくさんあるんですけど、最大の違いは、これは息子さんにも話しましたし、どのお客様にもお話するんですけど“値段をきちんとお伝えして販売している”っていうことなんですよね」
またまた出ました。このブログをずっとお読みいただいている方(一体、何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか?なんとか知りたいです!)はおわかりでしょう。教官言うところの「値札」の話です。
(続く)
生命保険の正しい見直し方 書籍プレゼント!
質問・感想をお待ちしてます