自分の保険を見直した時のこと(2)

生命保険の正しい見直し方

 混乱している私に社長が言いました。
「あのな、お前、保険の勧誘って言うと、“保険に入ってください”ってしつこくされることだと思ってるだろ。この人たち、ものすごく保険売ってるけど、全然お前の思っている保険セールスとは違うんだよ。“保険に入ってください”なんて、絶対に口にしないんだよ」
 ということは、会社とかを相手に仕事してるのかな?と思ったら、それも間違い。皆さん「ほとんど個人客相手に仕事してるよ」って言うし・・・じゃあ、私に保険を勧めないのは、単に保険に入るお金もないと思われてるだけ?
 ますますわからなくなる私ですが、3人の保険屋さんは笑ってるだけです。

 個人相手に保険の販売をしているのに、私にはセールスをしない、しかも“保険に入ってください”なんて、決して口にしない。何より、保険に入っていないなら、話はそこでおしまい??私にはわからないことだらけです。

 それなら、一体どうやってセールスするんだろう?「保険に入ってください」って言わないで、一体、誰がどうやって保険に入ってくれるのだろう?そんなことを思っていたら、社長が、「コイツに仕事の仕方を話してあげてくださいよ。ウチの会社の仕事するのに、皆さんの仕事を知っていないとマズいですから」と言うんです。
 そうしたら、1人がこう教えてくれました。
「保険に入ってくださいなんて絶対に口にしない。無作為のセールスの電話も、定期的な会社訪問もしない。もちろん飛び込み営業なんてしたこともない。ただ、契約中の保険の診断をするだけ。」そう言うのです。

 そんなことで保険の契約が取れるの? 私に保険を売った友人は、毎日、同じ会社に顔を出してるって言ってたし、担当の地区を回るって言ってた。私にも「お願い!」って言って保険を勧めた。とっても元気で、セールス向きの性格だなって思うけど、それでもなかなか契約が取れないってこぼしてた・・・それなのに、この人たちは、契約中の保険の診断をするだけで、ものすごく契約が取れているって本当?

 わからないことだらけの私に、社長が「お前、保険に入ってるんだったら、明日、保険証券を持ってきなさいよ。そうしたらこの人たちが見てくれるから」
 ここまで来ても、私、こう言っちゃったんですね。
「でも、私の保険、仲の良い友人から入ったので。とってもいい保険だからって言ってくれたし・・・3年ごとにお小遣いももらえるし・・・」
 とにかく「保険」って言えば、しつこくセールスされるものという思いがあるから、反射的に距離を置こうとしたんです。でも、そこから先は以前のコラムに書いた通りです。
 社長を含めて、皆さん一斉に大爆笑したんですよ。そして、一人の人が、突然こう言ったんですね。

「15年満期で死亡保障が1500万か2000万。入院が5千円で、3年ごとに20万円のお小遣い。保険料が月々14000円・・・違う?」って。
 ビックリしました。私自身が自分の保険の内容なんてすっかり忘れているのに“3年ごとにお小遣いももらえるし”の一言だけでピッタリ当てられちゃうんですから。
「多分そうです!!でも、その保険、ダメなんですか?」
 そうしたら「話にならんね。子供だましの商品」。
「えっ、じゃあ、友達に騙されたんですか?」
「友達はただ売りたかっただけ。会社から“独身女性には、主力商品が売れなければこれ”って、教えられたように売っているだけで、騙す気なんかないよ」
 こう言ったのがコラムに何度も出てくる「教官」なんです。
 私、この時、何だか一度に色々な事がわかったような気がしたんですよ。具体的に何がわかったということではないんですが、まあ、これが教官のいつも言う「目からウロコ」状態なのでしょうね。

 この後、実際に私の保険を見てもらって、その保険を解約し、同時に私に保険を売った友人と話をして、友人の知識のなさに愕然とし、それが私が生命保険を勉強するきっかけとなり、さらには「お前のような保険を売っていない人間が書くからこそ意味があるのだ」と言われ、この記事を書き続けることになったんです。こうして振り返って書いてみると、感慨深いものがありますね。
(続く)

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