生命保険に初めて入った頃は、保険のことなんて全然わかっていませんでしたから、友人から「入ってよ、お願い。イイ保険だから」って頼まれ、安易に「いいよ」って判子を押したんです。
だから、あの時、もし私が多少なりとも疑問を持って、友人に何かを質問したとしても、その答えが「保険ってのはそういうものなのよ」と言われたら、それ以上の質問には発展しなかっただろうな、と思うんです。
でも、結果的には、その保険を教官に見てもらうことになって、内容の酷さに愕然としたんです。その様子は、このブログのごく初期の頃に書きましたが、教官に保険の内容を教えてもらった時点で、「彼女は保険のセールスをしているけど、実は保険のこ
とをよくわかってはいない気がする」と、すぐに気付いたんですよ。だって、酷い内容の保険を「イイ保険だから」って言って、友人の私に売っちゃうんですから。
それであわてて友人と会って話をしたんです。「文句を言ってやろう」というつもりではなく「彼女はこのことを知らないんだ。教えてあげなくちゃ!」という気持ちでした。
あらためて簡単にその保険の内容を言っておくと、
●死亡時1500万の保障。15年間の掛け捨て。
●ただし3年ごとに20万のおこづかいがもらえる。
●月々の保険料 約14000円
という保険でした。今になると笑っちゃうような商品ですね。
さて、友人と会って私が指摘した点を整理しますと、
●この保険は保障だけなら月々約7000円で入れる。
●残りの7000円が貯まってお小遣いになるが、余分に払うお小遣い分の保険料は3年で25万円を越える。
●しかも今の私に1500万の掛け捨て保障は必要ない。
もちろんその時点では、私が上記のポイントを整然と説明できたわけじゃありませんよ。でも、教官からもらったメモを持ってましたから、それを友人に見せて、「どうかな?私の話は」って感じで喋ったんです。ところが友人の反応は、私の期待を大きくはずれたものでした。
さて、この時点で私は生命保険に関して何も知らない、ただの素人(=一般消費者)です。
一方、友人は、知識の程度はさておき、一般消費者から見れば、生命保険のセールスを仕事としている「プロ」です。「素人」と「プロ」の会話が、こんな感じだったんですね。
「ね、この保険、保障だけなら月7000円で入れるんだよ」
「そんなことないよ‥‥保障が14000円なんだよ」
「じゃあ、この“3年ごとのお小遣い”のお金はどこから出てくるのよ」
「それは会社だよ」
「会社がただでくれるワケないでしょ」
「だから、保険にそういう特約が付いているんだよ」
「だったらやっぱりその分の保険料、払ってるんじゃん」
「・・・それはそうだよね」
「その分の保険料が7000円。だとすると、それが3年分で25万になるでしょ。そうしたら、お小遣いの20万より多くなっちゃうじゃない?」
「そんなことないよ」
「え、計算したらすぐわかるよね?」
「それは計算が間違ってるんだよ!」
「なんでよ? 電卓で計算すればすぐわかるじゃない」
「だから、その7000円ってのがちがうんだよ、きっと。大体、この商品はそういう商品なんだから、それを細かく分けてあれこれ言うのが間違ってるんだよ。保険なんだから、そういう計算の仕方じゃないの」
(続く)
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