では、基本の2つ目に行きましょう。ブログを見ていると、生命保険関連のことがたまに書かれています。
当然のことながらつい目が行ってしまうのですが、非常によく見かけるのが、「生命保険って、ホント、難しいよね」「生命保険選び、大変だよね」みたいな一言。
こういう日記や書き込みを見つけると、つい、「そんなこと、ないんですよ!」って反応したくなっちゃうんですけど、それをやちゃうと時間がいくらあっても足りなくなるので自重しています。
今までの記事をお読みいただいた方はすでにお分かりでしょうが、生命保険は世界中さがしても3種類しかありません。
(生命保険の3種類の内容についてはこちら)
3種類しかないんですから、生命保険はとってもシンプルなものなんですよ。そして、その基本的な価格(保険料)は、どの会社も大差ないんです。保険料は保障額に比例します。多少の「高額割引」ってのはありますけど、基本的には保障を2倍にすれば保険料も2倍に、保険料を半分にしたかったら保障額を半分にする。で、ほぼ計算できるものなんです。
それなのになぜ「生命保険は難しい」って思っている人が多いかと言うと、セット商品での比較をしちゃってるからなんですね。生命保険は3種類しかないけど、各社が販売している商品名の数は、それこそ数え切れないほど存在します。
それらのほとんどは、「ホラ! こんなにいろいろな保障が付いて、他所よりとっても内容がいいんですよ~!」と思わせたいから、最初から様々なオプションが付いています。
しかも「主契約が保険じゃなくて貯金」という不思議な商品(保障がオプション)も存在して、余計にわかりにくいんですよね。
CMを見ていると、「こ~んなに保障が充実して・・・」とか「いただきません」とか、いかにも「お得で新しい保険なんです」を印象付けようとしています。でも、そうしたオプションはタダで付けてくれるワケありませんからね。ちゃんとその分の保険料は取られるんですよ。
でも、いかにも商品の優位性や会社のサービスみたいな感じで宣伝しているでしょ。そうすると消費者は、「どっちがお得なのかな?」って検討しちゃう事になるんですよ。
その結果、多くの人が、たくさんのオプションが付いた保険商品を比較しようとするから、「生命保険って難しい、ワケワカラン」になっちゃうんですね。
そもそもセットされている内容が違うんですから、最初から比較なんて不可能なんですよ。しかも、商品比較にハマっちゃうと、「この商品にはこれが付いている」「でも、あっちの商品には別の特約が付いている」って比べちゃう・・・そこが根本的な間違いなんですね。
付いている特約はあくまでパンフレット上、あるいは設計書上のことであって、付けたり外したりは規定の範囲内で自由にできるんですよ。その上、「この特約はウチにしかありません」なんてものは、まずほとんど存在しません。オプションも各社ほとんど横並びなんです。だから、もし欲しい特約が付いていなかったら、「付けてください」って言えば済むんです。商品比較をしちゃうなんてことが、いかに無駄な作業か、よ~くわかるでしょ。
「生命保険は難しい」「生命保険を選ぶのは大変」
そう思っている人は、こうした基本の認識が出来ていない状態なんです。基本がわかっていないから、損な買い物をしてしまう
可能性が高くなるのも当然ですよね。生命保険は3つしかない、これは世界共通。そしてそれは本来とってもわかりやすいもの。商品自体の差異はほとんどなく、差が生じるのは設計であり、設計こそがすべて・・・この基本を是非とも忘れずにいただきたいと思います。
(続く)
生命保険の正しい見直し方 書籍プレゼント!
質問・感想をお待ちしてます