生命保険にはたった3つしかない!①

知らなきゃ大損! 生命保険の基礎知識

 今回から、生命保険コンサルティングの実況中継をお送りいたします。前回紹介した私の友人(大手生保のセールスをやっているお義母さんから保険に加入。絶対解約できない・・・と言っていたのに、わずか30分で解約を決意した)の、私の先生のコンサルティングダイジェストです。

「それでは、早速始めさせていただきます。まずはじめに基本的なことをお話します。これがわからないと、これからの話が理解できませんので。皆さん“生命保険は難しい”とおっしゃいますが、本来、生命保険はこの3つしかないのですよ。」

 見せられた紙には「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3つの保険の図が。そして、それぞれの保険に同年齢、同性の人が、同じ保障額で加入した場合の月々の保険料が記載されていました。

「複雑に思える生命保険も、実際には、この3つしかありません。よその国に行ったら2つだった、あるいは4つだったという事はないんですよ。世の中に数ある保険商品も、この3つを組み合わせて、それらしい商品名をつけて販売しているだけなんです。それを、何の基本的な説明もなしに“ウチの保険はいいですよ”“今度の新商品は・・・”なんてセールスを始めてしまうから、みなさん、わからなくなってしまうんですよ」

 まさに納得のお言葉。かつて先生が、「例えば車を買う時、その車がトラックなのか、普通乗用車なのか、軽自動車なのかもわからずに買う人はいないでしょ。生命保険の場合、今まで百年以上も多くの生命保険会社が営業をしてきたのに“生命保険は3つしかない”という簡単な事さえ知らずにいる人が日本にはたくさん居る・・・これ、明らかにおかしいよね」と言っていたことを思い出しました。ところが、こん
な当たり前のことを言っても「生命保険はそういうものじゃない!」なんて、何の根拠もなく反論をしてくるセールスの人も、たくさんいるらしいんです。驚きですね。

 コンサルティングを受けた私の友人は、まさに「目からウロコ」という感じで、「スゴイ!初めてはっきりわかった!お義母さん、こ
んなこと、一言も教えてくれなかったから・・・」これなら、以降の説明の理解度も高いはずです。

 ここでお断りしておきます。私は「3つの保険」について、以降で説明しようと思っているのですが、教官から一言注意を受けました。その注意も参考になると思うので、紹介します。

「説明は、要点だけを簡潔にね。何故かと言うと、3つの保険の説明は、コンサルティングにおいては絶対に必要なことだけど、それぞれの保険についてのコメントを必要以上に入れてしまうと誤解を招くおそれがあるから。知識はもちろん必要だけど、何も知らないよりも、生半
可な知識がかえって悪い結果を生むこともあるからね」

「そういう意味で、例えばインターネットの保険のサイトや、生命保険のノウハウ本なんかを見ていると、前提の説明なしに、情報だけがたくさん詰まっているから、かえって危険だなー!って思っちゃうんだよね。詰まっている内容を、全部理解していればいいんだけど・・・そこまでやるのは、私のように、それを仕事にしている人じゃないと、とても無理でしょう?」

「たとえば、テレビによく出ているFPが書いた“生命保険は掛け捨てにしなさい”なんてタイトルの本があるんだけど、読んでみると“掛け捨てにしなさい”なんて、どこにも書いてないんだよ。だけど、タイトルだけ見た人は“ああ、そうなのか”って思っちゃうかもしれない
でしょう?だから危険なんだよね」とのことでした。

 ということで、ここからは「3つの保険」について、要点をお伝えします。

<定期保険>
 ・名前の通り、一定期間の保険
 ・25歳男性が60歳迄加入、死亡時1千万の場合の保険料 月3800円~4000円程度
 ・基本的に掛け捨て

<養老保険>
 ・定期保険同様、一定期間の保険
 ・25歳男性が60歳迄加入、死亡時1千万の場合の保険料 月18000円~20000円程度
 ・保険期間終了時(満了時)には、死亡保険金と同額(この場合は1千万円)の満期金

<終身保険>
 ・一生涯の保障
 ・25歳男性が60歳払い込み終了、死亡時1千万の場合の保険料 月12000円~14000円程度
 ・貯蓄性があり、解約返戻金は時間の経過に従って増えて行く

 先生がコンサルティングに使った資料には、それぞれの「お支払い総額」も、きちんと記載されていました。そして、こう言ったのです。
「この基本がわかって、金額さえ明示すれば、誰だって損な買い物はしないでしょ?必要なものを、ご希望に応じて“買えば”いいんですよ。そして、その際に、適切なアドバイスをするのが我々の仕事なんです。ご理解いただけましたか?」
「ハイ! はっきり理解できました!」
(続く)

生命保険の正しい見直し方 書籍プレゼント!

質問・感想をお待ちしてます