生命保険のコンサルティングの実況中継のコーナーです。私の友人(大手生保のセールスをやっているお義母さんから保険に加入。絶対解約できないと言っていたのに、わずか30分で解約を決意した)への、私の先生のコンサルティングです。無事コンサルティングは終了。ご興味ある方は是非バックナンバーをご覧下さい。現在はその後のエピソードをお送りしています。
さて“転換”に関する話が終了しました。転換の実情を通じて、自分の所属する大手漢字生保の販売姿勢をはっきり認識したお義母さん、突然こう言ったのです。
「・・・・・・私、会社、辞める事にします!」
私、ビックリしました。10年もセールスレディの仕事を続け、何度も会社で表彰されたことのあるお義母さんが、会社を辞めると言うのです。さすがの教官も驚きの表情で言葉が出ません。
そんな私たちに向かって、お母さんは続けます。
「会社のやり方に“納得行かないな”と思うことは前からありましたよ。それでも“自分だけはきちんとセールスをしよう”と思って仕事をしてきたつもりですし、だからこそ、この世界で10年もやって来れたんだと思います。でも、今日、お話を聞いていて、自分は“お客様のために”と思っていたつもりでも、実際には正反対のことがたくさんあったってことが痛いほど分かりました・・・あなたが言ったように、自分の息子にまで“信用しない”って言われたくらいですから。」
「セールスのやり方を知っているだけで、大事な、基本的なことはほとんど何も知らないってことも、よーくわかりました。結局、私たちの知識なんて、会社から言われた事を、自分の都合のいい様に解釈していただけなんですよね。イヤになるほど思い知りましたよ。それに、これから違うやり方をしようとしても、会社の規定の中でしか動けませんし、メインの商品だって、明日からは到底売る気になれませんから。・・・だから、もう、会社、辞めます。」
突然“会社を辞める”と言い出したお義母さんに、私はビックリしすぎて言葉も出ません。さすがの教官も、不意打ちをくらってあわてています。
「えッ、いやぁ、その・・・辞めちゃうんですか?」
間抜けな発言の教官に対し、一度決意を口に出してしまったお義母さん、毅然としてこう答えます。
「だって、今のままじゃ、やり様がないじゃないですか。自分の息子にまで“信用しない”って言われるような仕事、もう出来ませんから」
「イイんですか、辞めちゃって・・・」
「もう、仕方ないですよ」
教官、タジタジの様子です。
「でも、辞めちゃって、どうするんですか?」
お義母さん、しばしの沈黙の後、こう答えました。
「それはまだはっきり決められないですけど・・・でも、仕事を辞めて何もしないというつもりはありませんし。何にせよ10年間、保険の仕事をして来たのですから、その経験を生かした仕事ができるといいんですが・・・私が今の会社を辞めて出来ること、何かあるでしょうか?」
教官、ここまで聞いてようやく落ち着いた様子です。
「そりゃ、いくらでもありますよ。だって、この世界で10年間食って来たんですからね。いくら一流企業に勤務していたって、リストラされたら何もできないなんて人とは全然違いますよ。セールスが出来る人は強いです。そういう点では、あなたの会社の本社勤務の人や所長さんなんかより、あなたの方がはるかに選択肢は多いですよ!」
「そうですよね。ウチの所長なんか、実際に保険を売って来いって言われたって、絶対に売れないでしょうからね」
お義母さんは、すっかり明るい表情で笑って言ったのでした。
(続く)
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